GISを有効活用しよう! ~効率的な設備管理~
さて、本日もGISの有益な活用方法についてお伝えさせていただきます!
今回は特別編ということで、いつもとは別の筆者がお送り致します。
GIS(地理情報システム)が何かを知りたい方は、下記のページで詳しくご紹介しておりますのでそちらをご覧ください。
「重要インフラ」の設備管理と重要性
皆さん、国民生活や経済活動の基盤となる社会インフラを支える「重要インフラ」という言葉を耳にしたことはありませんか。
情報通信、金融、航空、空港、鉄道、電力、ガス、政府・行政サービス、医療、水道、物流、化学、クレジット、石油の14分野が位置づけられています。
ニュースや新聞で、サイバー攻撃により病院のカルテが閲覧できなくなり、工場の機能が停止したことは記憶に新しいと思います。
今回のコラムではこの 重要インフラ に着目します。
少し硬い内容ですが、最後までよろしくお願いします。
工場や発電所、変電所、ガス管、上下水道などの設備は一体、どうやって管理されているのでしょうか?
実は、設備を適切な維持管理を行わなければ不具合や故障が発生し、工場の生産ラインや発電を止めざるを得ないことになります。
その上で、"設備の情報をシステムで管理し、運転状況を可視化し、点検・修繕を効率的に行うこと"は非常に重要になります。
文章が硬すぎますよね。
それでは、身近な水道管を例にとってシンプルに説明してみましょう。
水道管の設備管理で活用されるGIS
水道管は道路などの地下に埋設されていますが、「いつ」「どこに」「誰が」「埋設・点検・補修」したのかをシステムで管理しています。
以下がその例です。
<水道管の設備管理イメージ>
水道管の位置(埋設箇所)とその情報(属性)がGISに表現されていますね。
これが「設備管理システム」と呼ばれるものになります。
紙の図面を見なくても、誰でも正しい情報が閲覧できます。
次に大切なのは、情報の鮮度をつねに最新にすることです。
システム構築時に情報を入力しても、日々の点検や補修の情報を更新しなくては、価値がでません。
以下のイメージが点検作業の状況です。
点検日時やその際の写真情報、必要な補修工事などの情報を常に更新することにより、情報の鮮度が保たれます。
日々の積み重ねですね。
<mobile端末での設備点検イメージ>
また、以下のようにいつ補修(工事名)されたのかを簡単に検索できることも重要な機能の一つになります。
工事業者や工事情報と関連付けることで、設備を新しくする際の予算検討などが効率的に検討できますよね。
災害時などの復旧にも役立ちます。
<点検検索イメージ①>
いかがですか?
GISの活用といっても、目的や業種が違うだけで非常に有効であることを感じて頂けると幸いです。
ここまでで効率的な情報管理を、GISを用いたシステムで行うことの重要性をご理解頂けたと思います。
設備管理のデータをAIで解析する「予知保全」
最近のトレンドは、過去の点検や故障の履歴データ(ビックデータ)と道路の交通量や土壌など設備管理システムで管理していないデータを組み合わせてAI解析し、次に故障が起こる設備の時期を予測する試みが開始されています。
また、センサーが安価・高精度になり、手軽に利用できることができることで水道管路などに設置し、リアルタイムに情報を取得することで、漏水や劣化のトレンドを予測する、「予兆保全」が注目されています。
これらの予兆保全はスマートシティ構想の中で議論されています。
いかがでしたでしょうか。
設備をGISを用いて設備を効率的に管理すること、デジタル技術の進化によりさらなる可能性をご理解頂けたでしょうか?
今回は日々の生活を支える「重要インフラ」を対象とした設備管理におけるGISの活用事例についてご紹介いたしました。
これからも様々な情報をお届けしていく予定ですので、
お時間あるときにでも御目通しください。
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