GISを有効活用しよう! ~活用編 GISと製品開発~
今回は、GISの活用編ということで、製品開発への応用についてお話をしていきたいと思います。
GIS(地理情報システム)が何かを知りたい方は、下記のページで詳しくご紹介しておりますのでそちらをご覧ください。
新分野でも活躍できるGIS
様々なテクノロジーには、よく利用される分野というのがあり、GISにももちろんそうした分野があります。
自治体の固定資産などの業務、インフラ業界の設備管理、自治体・大学などの防災・環境、小売り・サービス業などのエリアマーケティングなどが有名で、これらの業務に従事されている方の中には何十年もGISを使っているという方も少なくありません。
しかしGISのみならず、周辺テクノロジーの進歩によって、新しい分野での活用も生まれてきます。
今回はそんな新しい活用の形として、製造業における製品開発への応用をご紹介します。
GIS×IoTでわかること
通信とセンシングの進化によって、IoTは大きな広がりを見せました。
IoTは「モノのインターネット」であり、「モノ」は現実世界のどこかに必ず存在しています。その「モノ」の位置と、周辺環境を分析することで、「その時」に「その場所」で、「どんな環境」であったかがわかります。
例えば自動車のGPSから取得したデータに、気温のデータを重ねます。
そうすると、「〇〇〇〇年〇〇月〇〇日〇〇秒に、この車両は気温〇〇度の中を走行していた」ということがわかります。
電気自動車は、気温によってバッテリー性能への影響が大きいため、上記のデータを使って気温が電費(燃費)や充電時間などに与える影響を分析することができます。
3D地図×プローブデータ
通信型カーナビを通じて、自動車から取得したデータ(プローブデータ)には、GPS+各種センサー情報が含まれます。
こうしたデータを活用すると「〇〇〇〇年〇〇月〇〇日〇〇秒に、気温〇〇度で下り〇〇度の急カーブを走行していて、冷却水の水温は〇〇度、回転数は〇〇〇〇 rpm、ABSが作動していた」ということがわかります。
GISからは気温や気圧、降雨量などの気象データのみならず、道路の高さデータや勾配、カーブの大きさなどを付与することが可能です。
これによって車両からの多彩なセンシングデータと合わせ見ると、より多くの相関関係がわかり、その相関から開発の方向性を見出すことができるようになります。
上記は車両の開発の例ですが、建造物や機器などについても同様のことが実現できます。
例えば、気温の変化や日射量、湿度などを組み合わせて分析することにより、建造物や機器の劣化要因を分析することができ、今後の開発に活かすことが可能になるのです。
いかがでしたでしょうか?
今回は、GISの製品開発への応用についてお話させていただきました。
今後もGISについて様々な角度からの切り口で有益な情報をお届けして参ります。
どうぞ楽しみにお待ちください!
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