GISと移動体データ

GISを有効活用しよう! ~活用編 GISと移動体データ~

今回は、GISと移動体データとの関係性についてお話をしていきたいと思います。

GIS(地理情報システム)が何かを知りたい方は、下記のページで詳しくご紹介しておりますのでそちらをご覧ください。

GISと移動体

GPSと言えばカーナビが普及のきっかけでしたが、現在はスマートフォンをはじめとする様々なスマートデバイスに搭載され、ドラレコや各種IoT機器にも搭載されるなど、広く普及しています。

その中でも人、車、船、飛行機、建設機械などの移動体については、取得した位置データGISにて可視化・分析をすることで様々な活用が可能です。

本日はこうした移動体データの活用方法を3つご紹介いたします。

カーナビイメージ図

フリートマネージメント

まずはフリートマネージメントです。
フリートマネージメントでは、車や船、飛行機など、自社の車両がどこを走っているかを本部側で管理したり、お客様や取引先からの要請に従って、最寄りの車両を向かわせたりといったマネージメントをします。

面白い事例が 「ツール・ド・東北2022」の 「リアルタイムマップ東北応援企画」 です。

大会スポンサーでもあるマップボックス・ジャパン様が、地図上で各ライダーがどこを走っているかを閲覧でき、応援をおくる事や、定点カメラを選択しライブ映像を見ることができる仕組みを提供されていました。

配車分析

フリートマネージメントからさらに発展したのが、配車分析です。
代表的なユーザーは配送業の方々です。

これだけの荷物を、何台のトラックで、これだけの届け先に配達せねばならない。
こうした条件を入力すると、どのトラックが、どことどこに、どういうルートで配送するのが、最も全体として効率が良いかを分析します。

前述のフリートマネージメントと合わせれば、配送予定ルートに対して、各車両が遅延なく配達をできているかという管理が可能になります。

配車分析に必要なルートの最適化(VRP)について

基本概念について

VRP(Vehicle Routing Problem)は、商品の配送や設備の巡視点検業務の際に、車両の巡回ルートを最適化することです。
配送先や訪問先、移動距離などを鑑みて、最適なルートを解析することにより、最短ルートやコスト効率の良いルートを策定することができます。

ルート最適化の重要性
  1. コスト削減

    燃料費、人件費、車両台数などの物流コスト削減に貢献することができます。

  2. サービス向上

    効率的なルート計画により、配送時間の正確性が向上し、顧客満足度が高まります。

  3. 環境への貢献

    最適化されたルートは走行距離を減少させ、CO2排出量の削減にも寄与します。

  4. 業務運用効率の向上

    VRPソリューションは、リアルタイムでの調整や柔軟なルート変更を可能にし、日々の業務運用の効率化を支援します。

VRPは配送や巡視点検だけでなく、サービス業、公共交通、緊急対応など多岐にわたる分野で重要性を発揮します。
車両の台数を最小化するとともに、ドライバーの人件費や燃料コスト、CO2排出量の削減にも貢献することができます。

種類とモデルについて

標準的なVRP、容量制限付きVRP(CVRP)、時間枠付きVRP(VRPTW)など、さまざまなVRPのバリエーションをご紹介します。

  1. 標準的なVRP (Vehicle Routing Problem):

    複数の車両が配送センターから顧客へ商品を配送する最適なルートを決定します。

  2. CVRP (Capacitated Vehicle Routing Problem):

    各車両に積載容量の制限がある状況でのルート最適化。積載量を超えないように配送する必要があります。

  3. VRPTW (Vehicle Routing Problem with Time Windows):

    配送に特定の時間枠が設定されている場合のルート最適化。各顧客へは指定された時間内に配送する必要があります。

  4. MDVRP (Multiple Depot Vehicle Routing Problem):

    複数の配送センターが存在する場合のルート。各車両が異なるデポから出発するVRPです。

  5. OVRP (Open Vehicle Routing Problem):

    車両が配送を終えた後にデポに戻る必要がないルート。最終配送地点から直接次の任務へ移行できます。

  6. DVRP (Dynamic Vehicle Routing Problem):

    需要が時間とともに変動するか、リアルタイムで情報が更新される状況下でのルート計画になります。

   

道路状況分析

最後がこうした移動体データを用いた道路状況の分析です。
みなさんも災害時などに、どこの道路が現在通行可能なのかを示す地図をご覧になった方も多いかと思います。

これは、通信型カーナビのGPSデータを道路のデータと紐づけ、災害発生以後にその道路を走ったGPSデータが存在していたら、その道路は通行可能な状態であると判定し、それを地図化したものです。

この様に「どこ」という位置を示す情報を活用するには、GISは欠かせないテクノロジーなのです。

いかがでしたでしょうか?
今回は、移動体データの活用についてお話させていただきました。

今後もGISについて様々な角度からの切り口で有益な情報をお届けして参ります。
どうぞ楽しみにお待ちください!

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