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新・中期経営計画「New Canvas 2026」
新・中期経営計画 「 New Canvas 2026 」
新・中期経営計画のポイントは、大きく4つです。
・業績計画では、この3年間、毎期、最高売上、最高利益、最高利益率を更新し、最終年度となる2026年3月期は、売上高150億円、営業利益15億円以上、営業利益率10%以上を目指します。
・株主還元では、連続増配を堅持し、16期連続増配をめざします。また配当性向は、従来の35%から40%に引き上げます。
・事業戦略では、2030年を見据えた事業成長ドライバーを「次世代エネルギー」「スマートインフラ/スマートライフ」とし、安定成長を支えるベースロードビジネスとして、「エンタープライズDX/モダナイゼーション」の対応を強化します。
・企業戦略では、企業価値、株主価値向上につながる経営高度化戦略として投資や人的資本への施策に一層取り組みます。
中期事業戦略 フレームワーク(ビジネス領域の進化・拡大、DXソリューションの拡充・強化)
今回の中期計画では、2030年を視野に「サステナブルな社会の実現、人々の暮らしの発展に向け、当社が、どの領域で、どのようにして、培ってきた技術や強みを活かし、進化させながら、貢献していくのか」を議論しこの戦略フレームワークにまとめました。
既存のビジネスから進化・発展させた「エンタープライズ DX/モダナイゼーション」をベースロードに、「次世代エネルギー」「スマートインフラ/スマートライフ」の2つの事業で、成長を牽引します。
これらの取り組みを通じて、2030年や2050年に向け、官民挙げて進められている「グリーン戦略」、「デジタル戦略」を支え、その先にある「カーボンニュートラル」や「スマートシティ」、さらにはサステナブルな社会の実現に貢献します。
これらの成長事業やベースロードに「GIS:地理情報システム」など当社独自のソリューションや、宇宙・衛星データなどのデジタル・データ利活用の対応を融合させ、ビジネス・レバレッジを高め、成長を加速させます。
成長事業① : 「 次世代エネルギー 」 への取り組み
エネルギー・インフラ・システムは、発電など、いわゆる「作る」領域にはじまり、そのエネルギーを「送り」、「売り」、企業や家庭などで「使う」という流れで構築・運用されており、当社は、このすべての局面を、担っています。
2016年の電力自由化を契機に、電力取引所や、メガソーラー、EVなど、新たな電源の活用を加えた、「新・エネルギーインフラ」が誕生し、「次世代エネルギー・バリューチェーン」が形成されたことで、スマートメーターのデータを活用した新たなビジネスの創出や、スマートグリッドなど、中長期にわたる、大きな投資テーマが登場しています。
創業来、エネルギー・システムに取り組む当社だからこそ、これからさらに進化していく「次世代エネルギー領域」でのICTニーズにお応えし、貢献できると確信しています。
なお、従来型のエネルギーインフラも、「システム更新」や「DX・デジタル化」などをテーマとした投資が継続する見込みです。
こちらは、ベースロードとして取り組んでまいります。
「次世代エネルギー」でのフォーカス領域 (2024年5月追記)
今後さらなる成長が見込まれるエネルギー市場において、新領域となる「マイクログリッド」や、「VPP」、「エネルギーマネジメント」などの新たな電力網の実現に挑戦します。これは、創業来対応してきた大手エネルギー会社向けとは異なる「需要家向け」の新市場であり、「分析・マネジメント」への対応も必須となります。新たな共創による、ビジネス拡大を目指します。
大手エネルギー会社向けには、DX対応のシステム更新や、スマートメーターのデータを利活用したサービスの創出などの対応を強化し、さらなる成長を図ってまいります。
成長事業② : 「 スマートインフラ/ライフ 」 への取り組み
当社は「道路」、「鉄道」、「航空」、「宇宙」、「防災」や「通信」などの社会インフラシステム、いわゆる「B2B」のシステム提供を通じて、
安心・安全な社会の実現に貢献してまいりました。
一方、先進インダストリー領域では、日本企業が展開する「決済・クレジットカード」、「メディカル・ヘルスケア」など、生活に密接なサービス・システムを提供しています。
「社会インフラシステム」と「生活を豊かにするサービス」この二つの領域で培ったノウハウを融合することで、これからは、公共領域を中心とした「セーフティタウン」や、MaaSなどの「スマート交通」、都市の「レジリエンス」や「生活インフラサービス」など、「B2B2C」の領域で、「スマートインフラ、スマートライフ」、ひいてはその先にある「スマートシティ」の実現に貢献してまいります。
「スマートインフラ/ライフ」でのフォーカス領域 (2024年5月追記)
多岐にわたる領域の中で当社ならではの強みを発揮するため、「街や生活のデジタル化」や「スマート化」につながる、下記3つのビジネス領域に集中展開していまいります。
- 「都市計画」や「防災」の「スマート レジリエンス」
- 「交通」「物流」の「スマート モビリティ」
- 「環境・エネルギー」の「スマート エネルギー」
1976年の創業以来、社会インフラ領域で培ってきたシステム開発力と、AIや宇宙・衛星データ等の最新テクノロジーを融合することで、スマートシティの実現への貢献を図ってまいります。
ベースロード : 「 エンタープライズDX/モダナイゼーション 」への取り組み
「エンタープライズDX/モダナイゼーション」のポイントは、「データ」です。
お客様では、事業活動で日々生み出される様々なデータを収集・分析し、経営課題の解決やビジネス変革に活用されたいというニーズが非常に多くあります。
一方でデータ収集や可視化の面でまだまだ多くの課題があります。
当社は創業以来、IoTによるデータ収集から可視化・分析まで、ワンストップで対応する技術力とノウハウを培ってきました。
これに、当社オリジナルソリューションやAIなどの最新テクノロジー、アライアンスによるシナジーを加え、一歩先行く高付加価値なDXシステムを提供します。
また、より効果的なDXを実現するためには、コンサルティングやシステム上流設計が重要になってきますので、この対応と合わせて、デジタルデータ利活用とモダナイゼーションの両面からお客様のDXに貢献してまいります。
エリア戦略 (中部地区 新展開)
この数年、中部地区への対応強化を進めてまいりました。
この取り組みを加速させるため、本年4月に「名古屋オフィス」を開設しました。
東京・関西・九州・仙台に、名古屋が加わったことで国内の主要地域をカバーする体制を確立しました。
今後は、この全国5拠点体制でビジネスを進めてまいります。
中部地区は、当社の主力領域であるエネルギー企業様や、グローバルに展開する製造メーカー様の拠点が多い地域です。
こうしたお客様を中心に、営業活動と、システム対応を推進し、中部地区でのアドソルブランドを高めてまいります。
中期的には、成長原動力の一つとして、関西支社、九州支社と並ぶビジネスボリュームを作る拠点へと、進化させてまいります。
「 グローバル・アライアンス 」による、新たな価値の共創
「次世代エネルギー」、「スマートシティ/スマートライフ」、そして「DX/モダナイゼーション」という3つの事業と、「中部地区」を加えたエリア戦略を効果的に推進するためには、様々な企業とのアライアンス・連携による、レバレッジを活かしたビジネス展開が欠かせません。
当社は、グローバル海外展開を進める大手企業様や、業界をリードする様々な企業様とのアライアンスにより、新たな価値の創出と、お客様への提案に取り組んでいます。
この中期3か年では、この動きをさらに加速させ、お客様のビジネスの変革・イノベーションにつながる最先端テクノロジーやソリューションの提供を進めてまいります。
また、エネルギーをはじめ、拡大するICTシステムのニーズにしっかりお応えするための開発体制も、国内外で強化します。
2026年3月期 業績目標
今期、2024年3月期は、
- 売上高136億円
- 営業利益13億円
- 営業利益率9.6%
と、「最高売上、最高利益、最高利益率の更新」を目指します。
加えて、毎年、この記録を連続更新し、2026年3月期は、
- 売上高150億円
- 営業利益15億円以上
- 営業利益率10%以上
に向け、事業活動を進めてまいります。
一方、この3か年は、2030年以降の持続的成長を見据え、戦略投資や人材採用、育成・リスキリング、ビジネスポートフォリオの最適化などの進化・変革に向けた基盤づくり、経営の高度化に向けた取り組みを強化してまいります。
経営高度化戦略 : サステナビリティ経営の推進
事業戦略の基盤となり、後押しする、経営高度化戦略をご説明します。
ビジネス構造改革 : 「 利益成長型企業 」 を見据えた投資強化
まず、この3年間は、ビジネス領域の進化に加え、「利益成長型企業」への更なる進化を図るための、5つのポイントで投資を推進します。
この5つのポイントに共通するのは、「人財」です。
優秀な人財の獲得と育成、リスキリング、そしてエンゲージメントの強化を通じて、ICTシステム開発やコンサルティングなどの対応力強化が利益成長型企業への進化を一層推し進めるためには不可欠であり、重点的な投資を推進してまいります。
この投資の成果を、開発力・技術力を基盤に、プロダクト、ソリューションと高度エンジニアリングを融合させた高収益サービスを創出し、さらには、ソリューション営業、コンサルティング営業がお客様と対話しながら、高付加価値を創出するビジネスフレームワークの確立につなげ、「利益成長型企業」への進化を図ってまいります。
投資・M&A:「アドソル・グループ」の成長に向けて
アドソル・グループの成長を確実なものとするための施策、投資は継続して行います。
新・中期経営計画のさらに先、2030年を見据え、今ほどご説明しました、利益成長型企業への進化に向け、DX・デジタル化、人材獲得、技術力強化など、経営基盤や事業基盤の強化と、アライアンスによる価値共創、企業成長をさらに加速させる提携やM&Aも推進する方針です。
ビジネスの革新と、新事業の創出につなげることで、企業価値の最大化を図ってまいります。
「人的資本・エンゲージメント」の向上
当社の最大の財産は「社員」であり、社員エンゲージメントの向上は最優先の経営課題であると認識しています。
利益成長型企業への進化に向け、成長事業、ベースロードビジネスをリードする優秀な人材の採用、育成・リスキリングに加え、誰もが働きやすい社内環境の整備、働きがいにつながる処遇制度の改善を継続的に進めます。
会社の成長と、社員の成長が相互に作用する好循環モデルの確立に向け、積極的に取り組んでまいります。
アジア戦略(ベトナム):ICT開発体制の強化や人材育成の推進
国内ICT市場は、今後も堅調に拡大すると見込んでいますが、高度IT人材を中心に人材不足への対応が懸念されています。
こうした状況を踏まえ、ベトナムでのビジネス展開をこれまで以上に推進してまいります。
まず、グローバルデリバリーの観点では、当社は日本の大学を卒業したベトナム人留学生を多数採用し、ベトナムでのオフショア開発でブリッジSEとして活躍するという、スタイルを10年以上にわたり確立しています。
近年は、こうした社員が当社から独立し、ベトナムで起業するというネットワークも生まれていますので、ハノイ、ダナン、ホーチミンでの3拠点でのオフショア開発体制や基盤整備といったハード面と合わせ、人材面での強化を図ってまいります。
次に人材育成では、独自開発した教育ソリューションの「StudyArts」を活用し、ベトナム国内でのICT技術者の育成に貢献してまいります。
こうした取り組みを継続、発展させ、中長期的には、人材不足という社会課題の解決に貢献してまいりたいと考えております。
研究開発 : 競争優位の発揮と、事業の成長加速に向けて
お客様からも高く評価いただいている当社の技術力は、長年取り組んできた研究開発がベースになっています。
当社と同規模で、ここまで研究開発に注力する企業は他に存在しないと認識しています。
この優位性を高め、さらに強化していくためにも、今後も研究開発・産学連携は継続してまいります。
当社研究開発のポイントは、4つあります。
1.米国「サンノゼR&Dセンタ」における、セキュリティをはじめとした最先端テクノロジーの研究。
2.「AI研究所」におけるChatGPTなど、AIを中核とした研究活動。
3.東京大学での宇宙・衛星データ利活用などをはじめとした産学連携活動。
4.技術力のあかしとして取り組む特許取得。
この4つのポイントで、技術力の強化とビジネスへの相乗効果を生み、アドソルブランドの向上へとつなげてまいります。
株主還元
株主の皆様への利益還元は、重要な経営課題の一つであると考えております。
今回、「配当性向方針」を変更し、「配当性向」を、従来の35%から40%へと引き上げました。
加えて、「連続増配」にも継続して取り組む方針です。
まずは、2026年3月期に16期連続増配を果たすべく、安定収益を創出する事業運営を図ってまいります。
今後も、持続的成長と企業価値向上を持続させるための積極的な戦略投資と、業績に裏付けられた成果配分を両立してまいります。
サステナビリティ: 持続可能な社会に貢献するESGやSDGsの取り組み
当社の強みを活かした事業活動、経営高度化戦略で進化する企業活動により、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
また、ESG情報開示の充実化を図ることで、今まで以上に多くの投資家様の注目もいただける企業へと、進化を図ってまいります。
ご参考:中期経営計画・実績
イノベーションで未来を共創するエンジニアリング企業へ
中期経営計画 Vision2021
(2019年3月期~2021年3月期)
~IoXで未来をつなぐICTエンジニアリング企業~
中期経営計画 Vision2020
(2017年3月期~2019年3月期)
~IoTで未来を拓く総合エンジニアリング企業~
中期経営計画
(2014年3月期~2016年3月期)
~社会システム事業で飛躍する~