トップメッセージ

株主・投資家の皆様へ

代表取締役社長 上田富三

代表取締役社長 上田富三


 株主の皆様におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

 2018年3月期における業績および取り組みにつきましてご報告申し上げます。

 当社は、中期経営計画「Vision2020」において「IoTで未来を拓く総合エンジニアリング企業」を中長期的に目指す姿(ビジョン)として掲げ、次世代型へと移行する社会の発展への貢献と、2020年以降も持続的成長を遂げる為の変革期としての、企業価値向上と、利益成長型企業を目指した、事業活動を推進してまいりました。

その結果、中期経営計画Vision2020の、最終年度(平成31年3月期)における業績目標(営業利益:8億円)を1年前倒しで達成しました。

中期経営計画「Vision2020」に基づく、重点施策の取組み状況は次の通りです。

次世代社会システム領域の拡大としては、社会インフラの更新需要の取込みと、ベースロードの骨太化として、電力・ガスのエネルギー領域や、旅行関連、宇宙領域等を中心に、対応を強化しました。

新たな価値の創造への挑戦としては、頻発するサイバー攻撃への対応として、当社が国内独占・総代理店となる米国Lynx Software Technologies社(以下「米Lynx社」)のIoT機器向けセキュリティ・ソリューション「LynxSECURE」の顧客提案と「LynxSECURE」を活用したサービス・メニューの拡充に取組み、工場向けでは、「SECURE FACTORY(セキュア・ファクトリー)」、オフィス向けでは、「SECURE RESCUE(セキュア・レスキュー)」等、「セキュア・シリーズ」としての提供に取組みました。

「LynxSECURE」の適用範囲拡大として、植物工場や、介護システム等での実証実験を開始しました。又、「セキュア・シリーズ」を活用した、ネットワークの脆弱性対策ソリューションの開発や、ニューテック社と「大容量パソコン」の開発に共同で取組みました。 

セキュリティ・コンサルティングとして、大手企業とそのグループ会社向けの情報セキュリティ・コンサルティング・サービスに継続して取組んだことに加え、日本の各種ISO認証ビジネスの先駆的存在である日本検査キューエイ社と、より高度なセキュリティ・コンサルティング・サービスの提供を目指した協業を開始しました。

IoTソリューションの拡充として、AIやIoTを活用した、先進的なセキュリティ・プラットフォームの開発と、ソリューション・サービスの提供に向け、菱洋エレクトロ社、及びリョーヨーセミコン社と、業務提携を行いました。

提案活動の強化として、平成29年10月13日に、3年連続となる「IoT時代のセキュリティ・フォーラム2017」を開催しました。このフォーラムでは、400名を超えるお客様をご招待し、米国、及び日本国内での最先端のIoTセキュリティの動向や、対策事例をご紹介しました。

この他、「IoT 時代の『経営者向けサイバーセキュリティ対策』」、「ワイヤレスIoT EXPO 2017」、「第13回GISコミュニティフォーラム」、及び「ビジネスシヨウ&エコフェア2017 Next Stage in KYUSHU」等の各展示会に出展しました。

競争優位の発揮としては、研究開発活動として、AI分野で注目されるエヌビディア社の先進的な画像解析技術や、Deep Learning(深層学習・機械学習)に関する先進的研究に取り組みました。加えて、米国サンノゼ・シリコンバレーの100%子会社「Adsol-Nissin San Jose R&D Center, Inc.(アドソル日進サンノゼR&Dセンタ)」を通じて、米Lynx社と先進的なセキュリティ技術の調査・研究に継続して取組みました。

産学連携への取組みとして、名古屋工業大学でのサイバー攻撃への防御に関する共同研究に参加したことに加え、慶應義塾大学と「GIS と IoTの融合」に関する共同研究と、「GIS×IoT プラット フォーム」の共同開発に着手しました。

品質力やプロジェクト・マネジメント力の強化として、プロジェクト管理の国際標準資格であるPMP(Project Management Professional)人材の育成に継続して取組みました。

生産性向上への取組みとして、先端IT技術研究所を中心に、先進技術の研究やソフトウェア開発における生産技術の革新(賢く価値を生み出す開発モデルの実現)に継続して取組みました。加えて、「超上流領域」「セキュリティ」「IoT」等をキーワードに、事業体制の強化に繋がる人材育成に継続して取組みました。

海外オフショア開発への対応として、中国2社、ベトナム3社の海外オフショア開発における対応案件の拡充と、更なる開発体制強化に向けた準備を開始したことに加え、グローバル多拠点分散開発強化に向けた顧客提案を推進しました。

開発環境基盤の整備として、東京本社オフィスをリニューアルし、開発ルームの大幅増設と、当社ソリューションを紹介するセミナールームを新たに開設しました。

その他には、資本効率の向上を図ると共に、株主還元の充実と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を目的として、12万株の、自己株式の取得を行いました。

以上の結果、当事業年度は、IoTシステム事業における次世代EV自動車関連、セキュリティ関連や、当社独自のスマート・ソリューション関連が堅調に推移しましたが、社会システム事業において前事業年度にピークを迎えた電力自由化関連や、戦略的シフトによるファイナンシャル関連の減少により、売上高は10,997百万円と前年同期比5.5%の減収となりました。

利益面では、東京本社オフィスリニューアル費用や、セキュリティに関する研究開発費用等があったものの、収益性が見込まれる案件への選択と集中等により、営業利益は832百万円(前年同期は767百万円)、経常利益は857百万円(前年同期は777百万円)、当期純利益は553百万円(前年同期は531百万円)と、過去最高益を更新しました。

今後の見通しとしましては、当社は、平成33年3月期を最終年度とする新・中期経営計画「Vision2021」を定めました。

まず、事業セグメントを従来の「社会システム」「IoTシステム」から、「社会インフラ」「先進インダストリー」に再編し、加えて両事業を横断する事業として「IoX総合エンジニアリング」を新設しました。

各事業の具体的な施策としては、社会インフラ事業においては、2020年に向けた電力会社の発送電分離対応やガス会社の分社化対応で安定した事業基盤を構築する一方で、宇宙、物流、次世代通信(5G)等の領域で、新サービス創出に向けた取組みを推進して 参ります。

次に、先進インダストリー事業においては、自動運転や次世代EV自動車、医療・介護、キャッシュ・レス化への取組みを推進して参ります。

又、あらゆるものがつながるIoX総合エンジニアリング事業では、「安心・安全な超スマート社会(Society5.0)」の実現に向け、IoTサイバー・セキュリティ・ソリューションを中核に、AI・ビッグデータ・GIS(位置情報)・無線通信等の差別化技術と提携戦略で、新たな価値の創造・提供に挑戦し、利益成長型企業を目指して参ります。

以上のことから、平成31年3月期の業績は、特に最高益の更新を目指すべく、売上高11,500百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益880百万円(同5.7%増)、経常利益890百万円(同3.8%増)、当期純利益は564百万円(同1.9%増)を見込んでおります。

 株主の皆様におかれましては、今後共、格別のご支援、ご鞭撻を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。